恋愛小説

生理中のエッチはダメなのよ

恋愛小説記事一覧

部屋の中に一歩

最初に今日子が感じたのは、自分の股間の冷たさだった。手が濡れたのが愛液のせいだと気づいて、そこで意識が半分戻った。躯が重い。下半身に異物感がある。椅子から身を起こした今日子は、ガスマスクが床に落ちているのに気づいた。あの人に顔を見られたのか?一瞬不安になり、あたりを見回した。夕暮れ時、薄暗いアトリエ...

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女子大の友達

本当は、この人と私を結婚させたがっている。それが娘の一番の幸せになると信じているのだ。だとしたら、父に黙って二人でこのひなびた温泉宿に泊まったとしても、不都合なことにはなるまい。侑香は、結婚について比較的冷めた見方をしていた。理想的な恋愛の末の結婚もいいけれど、まずは今と変わらない生活基盤が続くこと...

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親切な後輩

片手を伸ばして止めようとした侑香だが、結局恵介の好きにさせることにした。学者がどういうものであるかは、侑香自身が一番よく知っている。テレビのリモコンをオンにすると、画面には天気予報図が現れた。(こんな婚前旅行って、アリなのかな……)天気予報を見ながら、侑香は膝頭を抱えた。何にもすることがなくなって、...

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深い落胆の声

「ねえ、恵介さん……」恵介の耳に熱い吐息を吹きかけながら、侑香は囁いた。侑香を抱く恵介の腕に力が入る。侑香はしなやかな躯を反らせ、片肘を支柱に身を起こすと、斜め上方から恵介の顔を見下ろす姿勢を取った。室内に差し込む外からの淡い光に、熱っぽく濡れた侑香の瞳が輝いている。「私のこと、ずっと大切にしてくれ...

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恥丘を覆う黒い海草

「肝心なときに……役に立たなくて……」恵介の声は、今にも消え入りそうである。侑香はクスリと笑った。「そんなこと、何でもない。くっついて寝られれば、私それで幸せ」そう言って身を寄せると、侑香は巧みに恵介の腕を枕にした。温まってきた躯を押しつけるようにして、しばらくもぞもぞしていたが、やがてすやすやと寝...

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朝から曇り空

横目で部屋の方を見たが、暗くて中の恵介の様子は窺い知れない。侑香を抱くことができなかったことで、自分を責めているかも知れなかった。しかし、侑香にとって、そんなことは大したことではなかった。営みに関して、侑香が心配していたのは、むしろ、恵介が異常な性癖の持ち主ではないかということだった。もっとも、九分...

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路地に出る小さな出入口

あの男に逢いたい。激しく抱いてほしい。あの高みにつれていってほしい。あの日から、そのことばかり考えている。実は今日子は、今日を楽しみにしていた。絵画について語り合うこのサークルの仲間に遠見夫人も名を連ねている。夫人は熱心なメンバーだ。欠席するときは、必ず残念そうに電話をかけてくるのが常であった。それ...

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半ズボンの膝小僧

「ちょ、ちょっと、キミ、大丈夫?」「あ……はい……」弱々しい声。少年は片肘をついて身を起こし、空いた手で額を押さえる。「立てる?……こっちに入って」今日子は肩を貸して、引きずるように少年を戸口の中に入れた。「ここは芝生だから、横になっても少しは気分がいいわ。待ってて」襟元を楽にしてやった。それから、...

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自然に身体が硬直

「女の子とイチャイチャするなって」「まあ」今日子は目を丸くした。「その子、恋人なの?」少年はあわてて頭を振った。「そんなんじゃありません。ただの同級生です」「そう、モテるのね、うらやましいわ。だって、キミ、素敵だものね。私もメロメロよ」今日子は少年の大腿の上で指を滑らせた。妖艶な笑みを浮かべて顔を少...

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膝を微妙に開閉

今日子は両膝を支点に、手を腿の上に置いて上下動を始めた。ゆっくりと。目を閉じ、あの男の顔を思い浮かべる。(私をいいように狂わせたアイツ。今日は地べたに組み伏せて、逆に狂わせてやるわ)それでも、甘い性感が確実に血管の中を巡り始める。手が自然と上の方へ、乳房の方へ這っていく。(もっと暴れてもいいのよ、私...

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婚前旅行の夜

前屈みになり、髪を振り乱して犯す今日子に、少年は呆けた表情のまま、あっけなく果てた。精通を見てまだ間もない男根は、母親より年上の女のヴァギナにありったけの精液をぶちまけて。相手が射精しても、今日子はなおも動きを止めなかった。しかし、ムスコは力を喪って急速に収縮し、朽ち落ちた枯れ枝のように滑り出る。「...

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奇妙な光景

「あ、あの、父から伝言がありまして……」顔を赤らめながら、侑香は父の言葉を伝えた。代わりに、恵介の一期下の徳能寛がまとめ役を引き受けてくれている。寛は侑香の話を黙ってうなずきながら聞き、最後に「わかりました」と侑香の顔をまっすぐに見て言った。耳触りのいい、はっきりした声だ。(何だ、パパの研究室にも、...

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綺麗な女子学生

「あれは、理事長じゃないか……」傍らで位牌を持つ父がつぶやくように言う。「理事長……?」頭を上げた侑香は、祭壇の脇にある大きな花輪の列に目を走らせた。理事長、という文字に記憶がある。ひときわ目立つ花輪に添えられた札に、その女の名が記されていた。「学校法人M学園理事長東洞(とうどう)今日子」侑香の混乱...

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言葉とは裏腹

学生ではない、とすると、水商売の女か。それとも……侑香があれこれ考えていると、顔を少し赤く染めた父が、やおらこちらに向き直って口を開いた。「いつから学校に戻るんだ?」ぼそっとした声である。娘のことを気遣っているようにも聞こえるが、実際は、早く一人になりたいだけなのかも知れなかった。「うん……どうせ、...

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廊下の突き当たりの部屋

「しかし、畑田君を講師にする以上、彼はこの大学には残れない。早々にどこか遠くの大学にやるつもりだ」どこか吐き捨てるような感じだった。愛弟子とそうでない弟子との差。寛は、不肖の弟子ということなのか。あるいは、父は、彼と母との関係を知っているのか……。侑香は寛に対して同情を覚えた。今日はゆっくり眠りなさ...

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甘い叫び

巻き戻し終わるまで、ずいぶん時間がかかったような気がした。カチッという音がするのを待ちかねて、再生してみた。窓。天井から下がるしゃれた照明。どこかの室内のようだ。油絵や陶器、彫像などが見えてくる。アトリエだとわかる。まもなく、画面の中央に、イーゼルが現れた。その傍らに立つのは、顔を黒い物ですっぽり覆...

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激しい息遣い

「来て、こっちへ」命令口調の言葉の後、女は寛の勃起したムスコをグイと握り、引き寄せた。逞しい寛の体が、画面いっぱいに広がる。女は黒革の大きなリクライニングチェアに座り、背もたれを倒した。彼女が寛に何を求めているのか、侑香にはわかった。というより、わかったのはそれだけだった。このガスマスクの女は誰なの...

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享楽への願望

「パパのことで、クミコさんにちょっとお願いしたこともあるのよ。ほら、うちのパパって、まるで出世に興味がないじゃない……」そう声を潜めて言ったのを聞いたこともある。その頃の侑香は、母の言うことをいちいち気に留める方ではなかった。社交的な母は、知己が大勢いたし、そういう人々のエピソードについて話をするの...

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下草も花園

加古井夫人はねっとりとした視線で寛に近づくと、腰に手を回した。唇を舌で濡らしながら、乳房を男の体にグイグイ擦りつける。勢いに押されて寛は片足を一歩引き、両手で加古井夫人の躯を抱き留めた。加古井夫人は寛の胸に顔を埋めて躯を密着させる。「んーー、あっ……はあ、はあ……フフ、あなた、いい匂い」男の匂いを胸...

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背中に張り付いた髪の毛

溺れる直前に水面に上がったかのように、短い吐息を何度もついて、徐々に肉体の緊張がほぐれていく。目を閉じた加古井夫人の表情に、女を取り戻した余裕が見えた。柔肌に艶が出て、女体が急速に色気づく。寛は、体を離し、加古井夫人の膝の裏と肩胛骨の下あたりに腕を通し、弛緩した躯をすくい上げるように抱いた。間歇的に...

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